不活性化する才能 2007 3 18
子供には、無限の可能性があると言われます。
特に、生まれてきたばかりの赤ちゃんを見れば、そう思えるでしょう。
しかし、人生終わってみれば、
「カエルの子はカエルだった」と思うかもしれません。
確かに、子供には、無限の可能性があります。
しかし、社会には、子供が持っている才能を活性化するどころか、
不活性化してしまう「不活性化酵素」が、たくさんあります。
たとえば、テレビとゲーム。
こんなものに毎日明け暮れていては、
どんな天才でも、凡人化してしまうでしょう。
こうした社会に存在する「才能を不活性化する酵素」は、害悪でしょうか。
しかし、こうしたものは、もしかすると、「必要悪」かもしれません。
世の中、全員が秀才になってしまっては、社会が成り立たなくなります。
やはり、社会が成り立つためには、
一定数の「凡人」を作り出す必要があるかもしれません。
そのために、テレビやゲームといった「不活性化酵素」が働いて、
一定数の「凡人」を生産しているのかもしれません。
しかし、私は言いたい。
子供には、無限の可能性とチャンスがある。
そして、1日は、24枚の金貨で、できている。
その金貨を捨てるような愚かな生き方をしてはいけない。
前置きが長くなりました。
私たちの体は、およそ60兆個の細胞で成り立っていると言われています。
生命の設計図と言われるDNAは、細胞の核の中に入っています。
細胞の核の中に入っているゲノム(遺伝情報)は、すべて同じです。
この段階では、細胞には、あらゆる可能性があると思いたくなります。
しかし、私たちの体を見てみると、
「高度な作業をする脳」になる細胞もあれば、
「体の中心となって頑張る心臓」になる細胞もあれば、
「力作業が得意な筋肉」になる細胞もあります。
どうして、そうなるのか。
それは、遺伝子の働きに、その原因があるかもしれません。
簡略化した図で説明をすれば、以下の図のようになると思います。